この記事では、タイ北部一の名門国立大学「チェンマイ大学」のインターナショナル・プログラムについて説明します。
✔️ チェンマイ大学の国際コース
1. 全ての授業は英語で行われる
2. 多国籍のクラスメート
3. タイの大学ランキング3位の名門
4. 学費や生活費は日本の半分以下
5. 広大で緑豊かなキャンパス
6. 日本人に住みやすい環境
7. 穏やかで超親日のタイ人
筆者は以前、日本の上場企業で働いており数えきれないくらいの採用面接を経験しています。その視点から、『チェンマイ大学を卒業した』と履歴書に書いてあれば、間違いなく面接にお呼びします。海外経験、語学力等、採用者にとっては非常に魅力的に映ります。
ここからは個人的な意見ですが、日本で大学進学したい人の中で『名のある大学』に行けそうもない人は、チェンマイ大学のようなアジアの名門を目指してみるのも一つの得策というか、大逆転戦略だと思います。
大学名 | チェンマイ大学 / Chiang Mai University |
所在地 | タイ北部 タイ第二の都市チェンマイ |
期間 | 4年 1年は2学期制(第1学期:6月〜10月、第2学期:11月〜3月) |
取得できる学位 | 学士号(大学) ● Bachelor of Arts in Social Science (SS) ● Bachelor of Arts in Thai as a Foreign Language (TFL) ● Bachelor of Economics (ECON) ● Bachelor of Engineering in Information Systems and Network Engineering (ISNE) ● Bachelor of Engineering in Mechanical Engineering (ME) ● Bachelor of Science in Digital Innovation (DIN) ● Bachelor of Science in Integrated Design in Emerging Architecture (IDEA) ● Bachelor of Science in Software Engineering (SE) ● Bachelor of Science in Environmental Science (ES) ● Bachelor of Nursing Science (NSC) |
学費(1年) | ● Bachelor of Arts in Social Science (SS):80,000バーツ ● Bachelor of Arts in Thai as a Foreign Language (TFL):110,000バーツ ● Bachelor of Economics (ECON):70,000バーツ ● Bachelor of Engineering in Information Systems and Network Engineering (ISNE):140,000バーツ ● Bachelor of Engineering in Mechanical Engineering (ME):140,000バーツ ● Bachelor of Science in Digital Innovation (DIN):111,000バーツ ● Bachelor of Science in Integrated Design in Emerging Architecture (IDEA):170,000バーツ ● Bachelor of Science in Software Engineering (SE):88,000バーツ ● Bachelor of Science in Environmental Science (ES):70,000バーツ ● Bachelor of Nursing Science (NSC):130,000バーツ |
Source: https://www1.reg.cmu.ac.th/reg-ipas/main/index.php?action=a
下記がタイの大学のランキングです。なんと、チェンマイ大学は堂々の第3位です。もうこれ以上の説明は要りませんね。
タイの大学ランキング(2019年版)https://kyujin.careerlink.asia/thailand/%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%A0/thai-university-ranking
参考まで『CWUR World University Rankings 2018-2019』という大学の世界ランキングでは793位です。日本の大学で近い順位を探すと、日本大学が698位、順天堂大学が701位、愛媛大学747位、東京農工大787位、徳島大学797位、群馬大学816位などがあります。
日本の地方の国立大学と張り合う水準と考えて良いでしょう。おそらく、日本大学や順天堂大学は医学部の存在がランキングを大きく押し上げているかと思われます。
『CWUR World University Rankings 2018-2019』
Source: https://cwur.org/2018-19.php
また、チェンマイ大学はインラック元首相が卒業した大学としても有名です(豆)。
チェンマイの旧市街(中心地)の西側に広大なキャンパスがあります。その広さは東京ドーム80個分だそうです。とにかく、旧市街の東側を歩いてみるとチェンマイ大学の校舎をよく見かけます。それは、学部毎に校舎が独立しているからです。あまりにもキャンパスが広いので、校舎間を結ぶ無料シャトルバス(電動)が走っているくらいです。
とにかく、この緑豊かなキャンパスは学生にとってはとっても魅力的です。
これについては、とにかく動画を見て下さい!
各学部の授業料は上記の通りですが、文系で一番リーズナブルなBachelor of Economics (ECON)/ 経済学部を例に取ると下記のシミュレーションになります。
年間授業料:14万バーツ(約500,000円)
年間生活費:120万円(月10万円、家賃込み)
→ 合計 170万円
チェンマイでは、1ヶ月1万バーツ(約35,000円)も払えば、かなりグレードの高いマンションに住むことができます。食事について言えば、美味しくて衛生面でも全く問題のない屋台の食事が、一食50バーツ(約170円)で食べられます。ですから、生活費の月10万円というのはかなり余裕のある予算です。
また、日本に私立大学のよりも授業料は格段に安いでしょう。忘れないで下さいね、これは授業は全部英語のインターナショナル・プログラムです。それで、この授業料なのです。
最後に出願手続きについて、説明します。
応募資格
1. 日本の高校を卒業していれば出願できます。
2. 授業についていける英語力があること。
欧米の大学と比較すると、はっきり言って簡単です。ざっくり言うと、理系の学部はIELTS5.0、文系の学部は5.5という感じです。IELTSは世界でも最も通用する英語試験で、6.0以上の獲得はかなりの努力を要しますが、5.5でしたら頑張れば誰でも取れます。確か、日本人のIELTSの平均スコアは5.5近辺でした。
更に特筆すべきは、一部の学部でTOEICを受け入れている点です。私の知る限り、欧米の大学でTOEICを受け入れてくれる学校はありません。一方でTOEICは日本人にはとっても馴染みがある試験でノウハウも溢れているので、600点程度であればそれほど難しくはありません。少なくとも、日本の受験勉強を勝ち抜くよりも簡単だと思います。
出願プロセス
大枠ですが、
1. 書類審査(高校卒業以上の学位を証明するもの、英語試験スコア)
2. SAT(大学進学適性試験)のスコア提出
3. オンラインの面接
ポイントは二つ。一つ目はSATです。これはアメリカの高校生が大学受験用に受けるテストです。一方で、IELTS 5.0程度の英語力では高得点は難しいと思います。スミマセン、このSATがどれだけ重要かは資料を読む限りでは分かりません。
次にオンラインの面接。そうです、仮にTOEICのスコアで出願したとしてもここで英語のスピーキング力が試されます。そういう意味で、やはりIELTS対策をしてスピーキングを勉強した方が良いでしょう。
最後に。
大学もビジネスです。生徒を獲得してなんぼです。更には自国民よりも高い授業料を払ってくれる海外留学生は、大学的としては営業的には一人でも増やしたいのです。私は英国の大学院を卒業していますが、その経験からも英語力さえ何とかなれば上手く潜り込めるような気はします。